嫌うのはカンタンだから顔で笑って完全分離

マイナスのストローク


あなたと私の価値観の違いを尊重しよう 

田舎者という言葉は、公家社会の差別用語でしたが、田舎者を悪い意味に解釈せず、無色透明にしてしまった江戸っ子。

だからといって、田舎者というと、悪い意味に解釈するのが一般的ですからね、

口に出して「あんたは田舎者だから」なんで言っちゃダメですよ(笑)

腹の中で「仕方ない」と思っておくだけでいいんです。

あまりに多くの価値観が混在する東京では、自分の価値観を押し付けるのも疲れますし、他人の価値観を受け入れるのも疲れます。そこで、

「あんたには、あんたの価値観があるし、自分には自分の価値観があるから、押し付けるのも、押し付けられるのもヤメよう」

「敵対しようというのではなく、お互いの異なる価値観を尊重しよう」

という距離感が生まれ、今日に引き継がれています。

価値観を尊重するとは、どういうことでしょう?

田舎者あしらいから主題は逸れますが、私が提唱する満足論において、人間の価値とは、存在・思考・真価・付加価値の四つを指し、その人の価値観は、どのように生きてきて、どう考えるようになり、何に興味を持つようになったか?で決まります。

たとえば、よく怒鳴る上司がいるとしましょう。

その人は、先天的に癇癪持ちかも知れません。カッとしやすい性分の人だっていますよね。遺伝なんだから仕方がありません。

もしかしたら、歯が痛いのかも知れません。齢をとると、虫歯じゃなくても歯が痛むようになりますから。

ある人は、若い頃の無茶な生活が祟って、クモ膜下出血で倒れて以来、半身が不自由になり、それがイライラの元になって、怒鳴りやすい性格になりました。

みんな、なんらかの事情を抱えているんです。それを敢えて言わないダケ。

それを知らず「あの人はスグ怒鳴るからキライ」という烙印を捺すかどうかはあなた次第。

嫌われるかどうかは、相手次第ですが、嫌うかどうかは、あなたが決めることなんですよ。

嫌うのはカンタンですが、嫌う前に「価値観が違うから」という理由で、顔で笑って完全分離しておくのはいかがかな?

いつしか別れる田舎者

それに、田舎者は、いつ田舎へ帰るか分かりません、いつしか顔を見なくなる

日が来るものです。

それは明日かもしれません。一ヵ月後かも知れません。一年後かも知れません。

マァ、五年後も毎日のように顔を見る相手なんぞ、百人中一人くらいでしょう。

百人中99人が、一年に一度どころか、もう二度と顔を見なくなるものです。

今はどんなに憎い相手でも、いつか、職場を辞めて田舎へ帰るかも知れません。

転勤してしまうかも知れません。

今の職場が(倒産や合併などで)無くなってしまう可能性だってあります。不慮の事故で亡くなる可能性だってある。

数年先まで見通すなんて、神様じゃあるまいし、ムリなんだから、数年後には、今は憎い相手であっても、顔すら見なくなっていると思って、今を嘆かずに、

「田舎者」

と「顔で笑って」心の中で完全分離しておけばいいのです。それが賢者の知恵。

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