昭和の昔は駅の立ち喰いそばを電車の中に持ち込めました

著者のエッセイ

昭和うまれの読者さんは、ご存でしょう。昔は、駅の立ちそばを、電車の中に持ち込めましたよね?
電車といっても、山手線のように座席がロングシートの車両ではなく、向かい合わせで座るボックスシートの「列車」と呼ばれていたタイプ。木製(懐)
立ちそばを、ホームのベンチや、待合所で、座って食べるなんて、当♪り♪前♪

そんな昭和うまれの私が、とある県都のターミナル駅で、
「乗り継ぎまでに時間あるな。あ♪ホームに立ちそばがある。手繰っていこう」
と、注文して出てきた椀を持って、近くのベンチへ移動しようとした瞬間、
「お客さん!お客さん!ダメですよ!ドコ行くんですか!」
と、隣のホームまで聞こえそうな大声で叱咤されたので、
「そこのベンチに座って食べようかと。ダメですか?」
と反問したところ、「それならば良し」とばかりに、店員さんは、お店の中に顔を引っ込めました。許可してくれたのでしょう。
それとも、そばを電車の中に持ち込む昭和うまれの乗客が、今でも少なくないのでしょうか?(それで、血相を変えて、注意したのでしょうか)
こうした些細な出来事にも、身に沁みて時代の移り変わりを感じる今日この頃。
昭和は遠くなったなあ。

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