ぼったくられた…といえば聞こえが悪いというか、被害妄想かも知れませんが……
水道橋の路地を、家内と歩いていた宵の口、小腹が空いてきたことだし、
「焼き鳥で一杯やろう」
と、見知らぬ焼き鳥屋さんへ、フラリと飛び込みました。
水道橋といえば、学生街、あるいは、出版に代表されるビジネスの町。
入口の引き戸を開けると、それらしい人たちで賑わっているじゃありませんか。
席を探すまでもなく、ユニフォーム姿のスタッフが近づいてきて
「一階は満席なんです。お二階へどうぞ」
とのこと。二階へ上がると、一階の賑やかさが嘘のような静けさのカウンター席のみで、お客さんは、私達二人のみ。
メニューを聞くと、コースのみ。日本酒は選べるようで、メニューを見ると、越乃寒梅にしても八海山にしても、市販の五割増し。
おかしいと気づき、ここで帰れば良かったんですが、お通しよろしく先付けが出てきていますから、決戦の火ぶたは切られた模様。もう帰れません。
コースといっても串焼きのみで、椀も八寸もありません、名古屋コーチンのみ使った串焼きが続きます。
料理が終わったら、もう、飲んじゃいられません、酒の肴がありませんので。
じゃあ帰ろうと「たかが焼き鳥」とタカをくくりつつ勘定を聞けば、19,000円。
一人、ほぼ、一万円です。焼き鳥と、日本酒1~2合で。
確かに、これまで食べてきた焼き鳥の中で最高に旨い焼き鳥でしたが、
「焼き鳥の強制コースで一万円はナイよな~」
と二人で苦笑いしながら帰路につきました。
庶民的な雰囲気の水道橋にも、こういう飲食店は、あるんですね~。
コースと時価には要注意の実体験でした。