塩の音読み(えん)が違和感の正体
タレントやアナウンサーに、放送禁止用語よろしく、「エンミ」と強制的に読ませることができた黒幕は誰だ?
塩「しお」の音読み「えん」が違和感の正体でした(読み終わるまで約15分)
2014年あたりから?どうして、
塩味の読み方を「シオアジ」「えんみ」「シオミ」
と、わざわざ3つに分けるようになったのでしょう?
ここから本編が始まります。クッキーの用意はお済みですか?
https://www.amazon.co.jp/dp/B0CGDBD3K1/ref=emc_bcc_2_i/federal-22
- しおあじとは、塩の「味」のこと
- しおみとは、塩の「成分」のこと
- えんみとは、塩の「濃さ」のこと
と、まるで、別物のように、それぞれ、意味を持たせるのでしょう?意味を持たせるということは
意味に応じて、読み方を変える必要がある
から(あるの?)、わざわざ、三種類に分けたくて仕方のない誰かが背後にいるのでしょうけれど、意味に応じて変えるなんて、ますます混乱しません?
「料理番組で、塩の味がうまい!と言うなら、シオアジが正解。エンミは間違い」とか、
「理科の実験で、塩水の濃さなら、エンミが正解。シオアジは間違い」とか、
あ~、ややこしい(笑)。そもそも、
- しおあじの味って、海塩・岩塩・湖塩の味の違い?(味は、全~然、別もの)
- しおみの成分って、にがりのこと?それとも、カルシウム?再加工塩?
- えんみの濃さって、量のこと?それとも、重さ?ひとつまみ?匙加減?
それぞれ、ケースbyケースで読み方を変えますか?変えませんよね?普通は。
そもそも、それぞれの定義が「塩の成分とは、こういう意味である」と定められていないようですし。
少なくとも、
食に関しては「しお」と呼ぶのが一般的
ですよね?「塩(しお)少々」とか。
料理なさる方々ならば周知の通り、調味するための塩は、素材の持ち味を引き出す調味料。フライドポテトなんか典型的ですよね?
French fries |
塩味にするためではなく、じゃがいもの味を引き出すために塩をまとわせます。塩で食べる天ぷらや、ボンゴレなんかも。
spaghetti alle vongole |
余談ながら、個人的に、生ウニと、生牡蠣は、醤油やポン酢ではなく、わずか数粒の塩をまぶし、塩が溶けたあたりで食べるのがお気に入り♪雲丹やカキ(素材)の味がよく分かりますよ。
その「塩」という漢字一文字を、日常生活で、
塩「しお」と読みますが、塩「えん」とは読みません
よね?読み方は一つ。それとも、日頃から、塩を指して「エン」と言ってます?
- 「エン、無くなっちゃった」
- 「エン、買ってきて」
- 「売り切れだったよ、エン」
とかwww(日本人の会話?)。それに、塩は、
タン○○(○○に入る文字は?) |
塩味を強める用途に限定
されているわけではありません。
- ほうれん草の塩ゆで(発色を良くする)
- シャケの塩もみ(浸透圧で脱水する)
- うどんのコシを出す(小麦粉を固める)
- かまぼこやハンバーグを練る(粘りを出す)
などのほか、なめくじを溶かす(笑)のにも塩を使います。塩の95%は工業用ですから(食用は5%)
発色を良くする目的の塩 |
このように塩は、しょっぱい(西日本では、からい)
味を付ける調味料ではありません
ので、食べて、塩が多い料理は「まずい」「しょっぱい」「からい」と評価されちゃいます。
それでも、塩味(しおあじ。シオのアジ)が強い食べ物を昔から作ってきたのは、
- 梅干し等の塩漬け
- 魚介や肉から水分を抜いて長持ちさせる干物
- 冬でも野菜を食べられるように漬けた漬物
等のしょっぱい「素材」を作るため。保存食品です。
食材ですから、それらを、そのまま、素材のみ食べることは、通常、ありません。酒の肴に梅干しを好み、敵に塩を送った上杉謙信公じゃあるまいし(笑)
- おにぎりの梅干しとか、
- ウメ茶漬けとか、
- 日の丸弁当とか、
- 定食の小鉢とか、
副菜として料理の中に組み込まれるのが一般的でしょう?
閑話休題。話を元に戻しましょう。
いまさらながらにエンミと読み書きさせる意図は、もしかして、漢字の読みがなを、
- 当用とか、
- 常用とか、
- 人名とか、
変える必要もないのに(というか日本は敗戦したので)変えてきた、文部省の差し金でしょうか(笑)、それとも、
五味(甘味、塩味、酸味、苦味、旨味)のうち塩味だけが「あじ」
なので、
- しお-あじ(塩味)←塩味だけが「あじ」なので「み」呼ばわりしよう
- あま-み(甘味)
- さん-み(酸味)
- にが-み(苦味)
- うま-み(旨味)
の「み」に統一しようという、壮大な国家スケールの深慮遠謀でしょうか?だとしたら、
“えんみ”ではなく“しおみ”になる
のが道理。シオあじの「あじ」を「み」に変えるだけですもの、誰にでも分かりやすい単純な変更です。
それなら、違和感なく、たとえ違和感があっても、「み」に統一する名目で、仕方なく受け入れられ、10年後には馴染んでいたでしょう。
塩加減が辛口の○○鮭(○○に入る文字は?) |
それとも、音読みに統一せよ!という中華入民共和国漢字部漢字当局からの外圧だとしたら、甘味も、苦味も、変えねばならぬ道理。
音読みルールを適用するなら
- えん-み(塩味)
- さん-み(酸味)
- かん-み(甘味)
- く-み(苦味)← 苦い(にがい)を「く」と読む?くるしみ?くるしい味?
- し-み(旨味)← 旨い(うまい)を「し」と読む?
という読み方になりますよね?
- 甘(あま)と、
- 苦(にが)と、
- 旨(うま)の三つが、
音読み(かん、く、し)に入れ替わり。3/5も入れ替わるのですから、浸透するまで何十年かかるでしょう。
にがみ?くるしみ? |
さはさりながら、苦味(にがみ)をクミ、旨味(うまみ)をシミと読ませる辞書が存在するのも事実(検索してみて下さい)
これこそ「にがみ」か「くみ」、「うまみ」か「しみ」に統一させたほうがいいのでは?エンミの統一なんて後回しにして♪
食べる物は、あま味 ≠ 食べる場所は、かん味 |
苦味と旨味だけじゃありませんよ?慣用的に(使い慣れてきたように)“甘味”の読み方を
- 甘い味(あじ)だから、あまミ(味覚として感じるミ)
- 甘いもの専門のお店は、甘味処(かんみどころ)
と読み分ける、日本語らしい多様性。「あまみ」でも「かんみ」でも良いのです、使い方によって。
それを誰かが、塩味に限り、エンミに統一させるつもりのようです(その犯人は、後半で明らかに!)
わざわざ統一しなくたって、
塩味の読みは“しお-あじ”一種類
意味は「シオのアジ」でいいと思いますが、どう思います?
百歩譲って、シオみ。エンミだけは譲れません(笑)
「読み方なんて、どうでもいいじゃん~」
という読者さんは、ここまで読み進めていないでしょうけど、では、エンミに統一して、
- ラーメンみそ味
- ラーメンしょうゆ味
- ラーメン塩味(えんみ)
と注文して通じます?ポテトチップス薄塩味(うすエンミ)とか(笑)
薄○○味(○○に入る文字は?) |
ちなみに、塩ラーメンは、厳密にいえば、存在するハズがなく、もともと、シャンタンやパイタンを使う麺料理が、そのまま日本へ入ってきましたから、上湯にしても、白湯にしても、塩で味を調えるのが、中華料理の基本。
上湯(シャンタン) |
塩は「さしすせそ」の中でも特別な調味料
で、味を調える調味料といえば
- さ…砂糖、酒
- し…塩
- す…酢
- せ…正油(醤油)
- そ…味噌
の5つが和食の基本とはいえ、塩だけは、特別な存在。
さしすせそ |
まず、醤油と味噌は、塩がなければ、作れない、塩あっての、風味付け調味料です。それに、豆知識として、
塩の豆知識
- ちょんまげ時代の塩抜き(しおぬき。えんぬきではありません)は、塩抜きの刑という刑罰だったほど、塩は、人体に必要不可欠ですし、
- サラリーマンのサラリーは、塩(ソルト。ラテン語のSAL)という意味の造語ですし、
- 塩は国が専売していた国家の事業だったほど重要ですし(日本のみならず他国も)
- 無塩の料理や、塩が濃い料理は「まずい!」と、脳が感じます(そういう仕組みの体になっています)し、
カップヌードルは塩味
海外のカップヌードルは、
- チキン
- ビーフ
- ポーク
- シュリンプ
- シャンピニオン
のように、みそ・醤油のような調味料別ではなく、ダシ別にフレーバリングしています。味つけのベースは、どれも、塩。
調味料で区別するとしたら、全~部、塩ラーメンなんですよ、外国のカップヌードルは。
むしろ、塩以外に、ナニで味をつければいいか、悩ましいところ。味噌と醤油に該当する万能ソースが、海外に存在しない模様。
まさか、何にでもウスターソースをかける?それとも、トマトソース?まさか、タルタルソース?くせが強いオイスターソース?ホワイトソース別名ベシャメルソース?
おひたしに醤油をかける等、ソイソースを何にでも(とは言い過ぎですが)かける日本食、とくに、東日本から北海道にかけての家庭料理は、世界の中で独特であることが分かりますよね。
なので、シャンタンに、醤油で風味を付けた醤油ラーメンは、日本人が改良した、画期的な麺料理だったそうです。
しょうゆというソイソースあってこそ出来たメニューなんですね。
みそラーメンは、札幌の方々が、苦労して開発なさったのは、有名な話。味噌は、風味付けの調味料ですよね。醤油も、風味付けですが(ここがポイント!風味)
とんこつラーメンは、
- とんこつダシであって、
- とんこつ味ではなく、
- 塩味です(←思わず「しおあじ」か「しおみ」と読んだでしょう?)
それとも「エンミ」と読んだ?これが、違和感の正体。じゃじゃ~ん♪
塩一文字の読み方は、シオで、エンと読む人は、いません
と前述したように、シオの次に来る「味」の読みは、アジ。あるいは、ミ。つなげると、シオアジか、シオミです。
食生活で「塩」一文字の読み方はシオ
で、日本でエンと読むのは、
- 塩田(エンでん)
- 岩塩(がんエン)
- 自然塩(しぜんエン)
- 塩化水素(エンかすいそ)
といった、二文字以上か、食事や調理とは無関係な場合。理科の実験とか、工業製品とか。
焼き鳥○○焼き(○○に入る文字は?) |
百歩譲って、
- シオ(塩)-ミ(味)
- エン(塩)-ミ(味)
のアジ(味)の漢字を、舌で感じる味覚のミと読ませるのは良しとして、
食生活における塩を「エン」と音読みさせた
ところに無理がありました。これが、違和感の正体です。食に関する塩の音読み。
シオの味は、シオアジ(あるいは、シオミ)なのに、
塩「エン」も、味「ミ」も、両方とも音読み
にしたのが強引だった様子。
しお?えん?大さじ一杯ください |
塩(しお)だけは、訓読みのまま、シオにしておけば、
- しお-あじとは、塩の「味」のこと
- しお-みとは、塩の「成分」のこと
- えん-みとは、塩の「濃さ」のこと
な~んて、混乱しなかったのに、ね?味も、成分も、濃度も、塩(しお)のままで、
- 例外的に、慣用語(ex.無塩バター、食塩)や、
- 専門用語(ex.塩酸、塩基配列、塩安=塩化アンモニウム)のように、
「えん」と呼ぶ例外があります
とアナウンスしておけば、混乱しなかったでしょう。どれだけ混乱しているか検索してみると、
「えんみとは、塩による調味のこと。しおあじとは、舌で感じる味のこと」
なんて、上記の解説とは別の解説(サイト)があったりして、サイト別に解釈が異なるなんて、もう、大混乱。
混乱させた責任者(笑)出てこーい。
責任者の反論は、きっと、こうでしょう。塩の味は、
味覚で感じる塩化(エンか)ナトリウム
だから、エン-ミ。エンカ(塩化)のエンと、ミカク(味覚)のミで、えんみ。
減塩のために(後述)、塩化ナトリウムを減らしたいんだ、と。
それならそうと、説明すればいいだけの話ですよね?その解説がないので、みんな、混乱しています。
その責任者は、「エンカ(塩化)のエン&ミカク(味覚)のミ」なんて鹿爪らしい能書きが好きな東大卒の上級国民か誰か知りませんが、
名前と権威を出して、正々堂々と、解説すればいいのです。混乱させたままにしておかないで。
しかしながら、読み方まで変える必要あります?「しおあじ」の読み方で、誰か、困っているのでしょうか?それに、
醤油アジや、味噌アジと同様、しおアジも、味(あじ)
ですよね?それが今のところ常識。だって、しょうゆミとか、みそミなんて、言う人、いませんでしょう(笑)
〇〇味ポテトチップス |
もし、いるとしたら?
- チーズみ
- さとうミ
- マヨネーズみ
- わさびミ
- ソースみ
も~何でもござれの無法地帯。
- 味の素は、ミのもと?
- 味ポンは、ミぽん?
- 味付のりは、ミ付けのり?
- 思い出の味は、思い出のミ?
- おふくろの味は……もういいですよね(笑)
ことほど左様に、ますます混乱しますので、「エンミ」呼ばわりさせちゃいけないのですよ、私たちがコミュニケーションしやすくするために。
まとめますと、日本語は、使う人たち(民間)によって変わってきた、変わっていく、柔軟性が特徴の言語。たとえば、
- 御座候(ござそうろう)なんて言いませんよね?
- 「なしくずし」を、正確な意味で使う人は今いませんよね?
- 「難しい」の読みは「むつかしい」ではなく「むずかしい」が当たり前ですよね?
このように、日本語は、民の生活に寄り添い、使いやすいよう、短期間で変化する言語ですから、決める人たち(政府やメディア)の思惑で、
無理矢理、エンミと広める
より、民力に任せ、じわじわ広まっていくのが宜しいのでは?
もし、電波を握っている政府(の中の官僚)が、エンミと呼ばせたいとしたら、タレントにも、ナレーションにも、「エンミと呼ぶよう」圧力をかけてくるはす。
強引に、つじつまが合わず論理破綻したまま、発案者不明のまま、無責任に広めると、コミュニケーションする私たちが混乱しますので。
ここから先は、筆者の推理に過ぎませんが、2014年あたりから、テレビ等のメディアで(2013年以前の料理番組をyoutubeでチェックしてみて下さい)
塩味を「えんみ」と読み書きするようになった
ということは、以前からWHO(世界保健機構)が
- 日本人は、塩を摂り過ぎ
- 日本国は、減塩せよ
と忠告してきて、ついに、2013年「5グラム以下にせよ」と、具体的な数字を示してきたように、
国をあげて塩分(エンぶん)を減塩(げんエン)せよ
と注文つけてきたのではないでしょうか?2013年以降ですから、時期的に符合します。
- エンぶん(塩分)のエン
- げんエン(減塩)エン
- えんかナトリウム(塩化)のエン = しょくエン(食塩)のエン
出そろってきましたね?シオの音読みが。
状況証拠として、厚生労働省は、日本人の食事摂取基準2015年版策定検討会の報告書で、男性は1日当たり8.0グラム未満、女性は1日当たり7.0グラム未満という目標量を定めました。
2014年3月のことです。
厚労省はもとより、管轄する全国のハローワーク、保健所の職員さんは、一日、8g以下?(まさか、一日1~2食?)
カップヌードル1個で塩分5g |
それで、国連WHOに従順な国および行政(総務省)に放送免許を牛耳られている民放も、NHKも、テレビCMも、ラジオも、こぞって、
2013年後の2014~15年あたりから、急に、えんみ
と呼ぶようになったと、そのように推理しています。
放送禁止用語なる用語はなく、テレビ各局の自主規制により、タレントやアナウンサーに「これはダメ」というように現場へ降りていきますが、
横一線で「えんみ」と呼び始めたということは、旗振り役(総務省?)がいるのかも。
あくまで個人の推理であって、本当かどうか、裏取りしておりませんので、信じるかどうかは、お任せしますが、もしかすると、
- 2024年には7グラム
- 2034年には6グラム
- 2044年には5グラム
と、国連WHOが突きつけた目標値へ日本国は突き進んでいくかも知れません。酒類も、禁酒の方向へ、長年かけて、向かっていますし。それに、
エンミのエンに統一させるつもり?
ぶっちゃけ、シオでも、エンでも、どっちでも構わないんでしょう、国連WHOにお勤めの外国人にとっちゃ、日本語の読み方なんざ、
- 塩梅のアンだろうが
- 塩麹のシオだろうが
- 塩分のエンだろうが
- 塩魚汁(しょっつる※魚醤とも書きます)だろうと
- 苦塩(にがり※苦汁とも書きます)だろうと
うがった見方をすれば、目標値を設定し、徐々に、要求が、エスカレートするやり方は、禁煙(たばこ)と同じ。
そうして、10年、20年かけ、戦略的に、WHO好み、戦勝理事国好みに世界統一されているような気がします。
かつ丼 塩分5g前後 |
たばこにしても、塩にしても、健康で、長~く、老いさらばえつつ生きるのみが、唯一の生き方ではないような気がしますケド、押し付けたいんでしょうか?唯一神教の国々は、やおよろず(800万)の神々がいる日本に対し、唯一の価値観を。
鍋焼きうどん 塩分8g前後 |
トドメに、日本人の一日の塩分摂取量は、2016年の調査時点で、男性11g、女性9gですから、
1日の塩分摂取量が5g以下なんてJAPANじゃ無理
です(キッパリ)
豚しょうが焼き 塩分5g |
みそ汁や、しょうゆを日常的に摂る和食は、主食がない(ポテトやスープやパンで食事する)国々の料理とは、根本的に異なるため、それらの国々の基準値を当てはめられると、
- とん汁
- 漬物
- おでん
- 煮物
- さんまの塩焼き
- 鍋物
その他もろもろ、5g以上で、全んんん滅ぅ。食べるもの無くなりまんがな(苦笑)
国連WHOの皆さま、健康・長寿のために「減塩せよ」と迫るのは自由ですが、減塩しなくても、JAPANは、世界一の長寿国ですよ?