69.ストローク(交流分析)がアドラー心理学を参考にした(相反しない)

ストロークの法則

アドラー心理学では、
  • ほめるな
  • 教えるな
  • 叱るな
と、プラスのストロークで推奨される言行を否定しているように見受けられますが、アドラー心理学には、
  • 正の注目
  • 負の注目
という考え方があり、これは、ストローク理論そのものです。
というより、ストローク(交流分析)を提唱したエリック・バーン医師の方が、アドラー医師より40歳も年下なので(エリック医師が学生 - はたち前後 - の時、アドラー医師は、60歳前後)、どちからといえば、精神科医を志したエリック医師がアドラー心理学を学んだとみていいでしょう。

たとえば、ニコニコしている子供に、負の注目で(薄気味悪いとか)接すれば、子供は、
「ニコニコしていると、薄気味悪がられる」
と感じ、ニコニコする = 薄気味悪いという構図で、物事を捉えるようになるというもの。
平たくいえば、ニコニコしている他人に対しても「薄気味悪い」と言うように育つということ。
  • 正の注目とは、親しみや喜びなどのポジティブな感情で他人を注目すること。
  • 負の注目とは、怒りや悲しみなどのネガティブな感情で他人を注目すること。
  • 逆に、正の注目で(楽しそうとか)接すると、子供は、
    「ニコニコしていると、楽しさが伝わる」
    と感じ、ニコニコする=楽しいという構図で、物事を捉えるようになるというもの。
    平たくいえば、ニコニコしている他人に対しても「楽しそうね」と言うように育つということ。(これを筆者はアテンション(注目の)ストロークと十数年前に名付けました)
    このように、ストローク(交流分析)とアドラー心理学は、相反するものではなく、時系列から察するに、たぶん、ストローク(交流分析)が、アドラー心理学を参考にした(相反しない)と考えるのが妥当でしょうね。

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